条例はファシズム!?
ネットにあふれる勘違い

 なんて感じで医療関係者は手放しで喜んでいる今回の条例だが、世間的にはあまり評判がよろしくない。この条例案を提出する、という報道が出た時は以下のような批判がネットにあふれかえった。

「家庭のことにまで行政が入るなんて北朝鮮みたいだ!」
「ナチスが異常に健康管理に気を使ったように、これは禁煙ファシズムだ!」

 大きく頷いていらっしゃる方も多いかもしれないが、個人的には「禁煙政策」と「ファシズム」には何の因果関係もないと思っている。

 それは、今回成立した条例よりも格段に厳しい規制をしている国々を見てもよくわかる。

 たとえば、海外では子どもが乗っている自動車内での喫煙を罰則付きで禁じている国はそれほど珍しくなく、アメリカではカリフォルニア州やオレゴン州など8つの州、オーストラリア、カナダ、イングランド、フランス、バーレン、キプロス、モーリシャス、南アフリカ、アラブ首長国連邦など例を挙げればきりがない。

 ご覧になっていただけばわかるように、アメリカのような「ザ・監視社会」という国もあれば、あまりそういうイメージのない国もある。ちなみに、北朝鮮は金正恩委員長がミサイルを発射しながら取り巻きとプカプカやっている映像が流れていることからも分かるように、「禁煙ファシズム」ともっとも縁遠い国のひとつだ。

 つまり、「子どもの受動喫煙防止」というのは、無理にイデオロギーや権力の話に結びつけるようなものではないのだ。

 では、なぜ「子どもの受動喫煙防止=ファシズム」となってしまったのか。いろいろなご意見があると思うが、筆者は「左翼マスコミ」のみなさんによる行き過ぎた「恐怖訴求」の弊害だと思っている。

 実は先の岡本都議は、受動喫煙問題の弁護士として都民ファーストの会の政策顧問になる前の今年2月、豊島区で今回の都条例に「通報制度」を含んだ条例案を進めていたことがあるのだが、そこでパブリックコメントに寄せられた反対意見の「主張」に驚いたという。