都議会公明党との駆け引きも
受動喫煙防止がカギに

 一方で、小池氏は「希望の党」のおかげで、都議会公明党との関係は最悪。都議会公明党は「都民ファースト」との連携解消を表明しており、自民党との関係修復に動いている。これは都知事として最悪のパターンなのだが、この窮地を脱するのも「受動喫煙防止」がカギとなる。

 実は、公明党の女性議員には、かねてから受動喫煙防止に対して非常に熱心に取り組んでいる方が多い。女性都議と支持母体である創価学会婦人部のメンバーが集まって、「受動喫煙防止」に対して自分たちだけで勉強会を開くなどしており、男性都議たちと温度差がある。つまり、小池氏がうまく「受動喫煙防止条例」をダシに連携を模索すれば、反小池を掲げ始めた公明党を割って、女性都議を味方につけることもできるのだ。

 いずれにしても、小池氏がこのタイミングで慌ただしく「都政に専念」を改めて表明したのは、世論の声に押されたとか、選挙で負けたとかではなく、山東議連に「日本最初の受動喫煙防止対策法案」という大きな政治的カードを奪われてしまうのではないかという「焦り」からではないのか、というのが筆者の考えである。

 山東昭子氏は、美人女優として映画やテレビのクイズ番組で人気を博した後、政治家となり40年以上活動。いまや女性初の派閥の領袖になった。そして小池氏はご存知のように、美貌のニュースキャスターから政界に転じた。

 ともにテレビという虚構の世界から魑魅魍魎の棲む世界に入り、実力をつけてきたという共通点をもつ2人の女性政治家が雌雄を決するというのは、なにやら因縁めいたものを感じてしまう。

 小池vs山東。「たばこ」をめぐる2人の女傑のかけ引きに注目したい。