“日本一背の高い”おせち料理を、生鮮食品注文の起爆剤に──。
米インターネット通販大手のアマゾンは、2018年正月用のおせち料理のラインアップを450種類へと拡大する。年末年始には一部地域の有料会員向けに最短1時間でおせちを配送するサービスも始め、顧客の取り込みを狙う。
「倒れやすいので、記念撮影をしたらすぐに並べてくださいね」
11月15日、東京都内で開催されたアマゾンのおせち新商品の発表会。目玉として披露されたのは、重箱を21段積み上げた、高さ1.17メートルの「タワーおせち」だ。
大阪市のおせちメーカー、ナカノモードエンタープライズが運営するおせち専門店「板前魂」と共に開発し、伊勢エビやアワビにカニ、トラフグの刺し身やローストビーフなど116品目を詰め込んだ。新年会など大人数のパーティーでの利用を想定し、10セット限定で20万円(税込み)で販売する。
今回、ど派手なおせちを投入した理由の一つは、“インスタ映え”ニーズが高まっていることだ。アマゾンジャパン食品&飲料事業部の吉沢直大事業部長は、「見た目の良い商品を撮影し、(SNSなどで)発信したいというニーズに応えるような、華々しいおせちを企画したかった」とタワーおせちの狙いを語る。