年間100回を超えるセミナー、講演を通して、5000人の営業パーソンに変革をもたらした横山信弘氏が、12/2に初の書籍となる『絶対達成する部下の育て方』を刊行した。日経ビジネスオンラインにて連載している「脱会議」は、そのすべてで10万PVを超えたという。
横山氏が、1万人のマネジャーにアンケートを実施したところ、「部下の8割は目標予算を知らない!」という衝撃の事実を突き止めた。
どうすれば、あなたの部下を、目標に焦点が当てられる営業パーソンへと変えられるのか? 書籍刊行直後の著者が、惜しげもなく語る。

抜き打ちで当てた、ある営業マンとの会話

  営業A:「いやいやいや。突然そんなこと言われても困ります」
  横 山:「どうしてですか?」
  営業A:「どうしてって……? 10月に予算編成会議があったばかりで、課長からは何も聞かされていませんし」
  横 山:「課長から聞かされてないって……。今日はもう12月ですよ」
  営業A:「ま、そうですけど」
  横 山:「営業の仕事は目標予算を達成させることです。たとえ突然だろうが、目標ノルマを聞かれて、すぐに答えられるのが普通だと思います」
  営業A:「そう言われましても……。それだったらファイルサーバにある、下期の予算実績管理シートを見てきてもいいですか?」
  横 山:「え……?」
  営業部長:「いい加減にしろ!」
  社 長:「誰だコイツの上司は!」
  営業課長:「す、すみません!」

 私は「組織営業力アップ」というテーマで、年間100回以上、全国でセミナー、講演をさせていただいている営業コンサルタントです。

 日頃は現場に入ってコンサルティングをしているのですが、コンサルティングに入る初日は、必ず営業一人ひとりに前に出てきてもらい、抜き打ちで「目標予算」を全員の前で発表してもらいます。

 冒頭の会話は、そのときの私とのやり取りの一部です。 

 営業一人ひとりの発表を、会議室の後ろで聞いていた営業部長や社長は怒り心頭です。

「目標達成しないどころか、目標数字がすぐに出てこないなんて信じられん! これまでどういうマネジメントをしてきたんだ!」