自己資本比率や収益性は
あと回しでOK
某都銀の少し前の格付表をもとに筆者がアップデートして作成したものが本書にあります。
これによると、格付は129点満点評価。
そのうち「1 安全性項目」の「自己資本比率」は何点あると思いますか?
わずか10点です。
儲かる事業かどうかもあまり重視されません。
「2 収益性項目」にある3項目の配点合計は15点。
利益率が高くて黒字を続けている事業でも、それだけで融資してもらえるほど甘くはない。
銀行が最も重く配点しているのは、「4 返済能力」の55点(3項目計)。
全体の4割強の配点があります。
この項目で点数を稼がないと格付は上がらず、審査も通りにくい。
自己資本比率や収益性はあと回しでいい。
一にも二にも返済能力です。
「返済能力」のなかで「キャッシュフロー額」の配点は20点と高い。
私が口を酸っぱくして「自己資本比率を見ている暇があれば、キャッシュを見ろ」と言うのもおわかりいただけるでしょう。
ぜひ、第1回連載にある、【あなたの会社の危険度ワースト「15の死角」】をチェックしながら、『数字は人格』をカラダ中の細胞に植えつけていただけたらと思います。