なお、上記のように、改正PFI法によって、公共インフラとされているものは、道路、鉄道、港湾、空港、河川、公園、水道等の公共施設と幅広く定められている(PFI法2条)。それらは原則として、コンセッションが可能になっている。

 また、PFI法では「民営化」の基本原理も書かれており、収益が費用を上回っている場合等の理由により、「民間事業者に行わせることが適切なもの」について、民間委託ができるとされている。

 そして、民間のノウハウの利用により「低廉かつ良好なサービスが国民に対して提供される」ことが求められている。

 簡単にいえば、従来の公有公営のままと比べて、公設民営のほうが、国民にとってよければ、「民営化」されるというのが基本的な考え方である。

 逆に言えば、こうした条件が満たされていないにもかかわらず、「民営化」を行うことは許されないということだ。

 水道民営化でも、この原則が貫かなければいけない。

政府の説明は舌足らず
狙いは運営コストの引き下げ

 一方、水道民営化に対する批判的な論は、国民の資産である水道施設までもが外資に乗っ取られて、外資が営利目的の商売で潤い、国民は高い水道料金で不利になり、ひいては水道水の安全基準まで危なくなるという。

 こうした批判が出るのは、水道民営化を推進する立場である政府の説明がやや舌足らずのところにも起因する。

 政府の説明では、水道施設がこれから老朽化するが人口減少の中で水道収入も減少するので設備更新ができないことを水道民営化の理由(法律案の提案理由)としているからだ。

 このため、水道施設までをも売却して、その設備更新まで民間に委ねるように思ってしまいがちだ。

 しかし、あくまで運営権の民間譲渡なので、資産までは含まれない。

 そもそも、設備更新については、資産所有者である公的部門の借り入れコストのほうが民間より低いので、公的部門が行った方がコスト安になる。

 あくまで運営コストを下げるためにコンセッション方式を使うのだ。