また、三井住友FGを抜いて3メガ中2位となった16年3月期には、国債等債券関係損益による約670億円の増益要因も久しぶりの順位逆転に大きく貢献した。

 これらを照らし合わせると、最近のみずほFGは地力がジリ貧に陥る中、有価証券の含み益吐き出しを中心に一過性の利益で穴埋めしてきたということだ。経営環境が厳しいのは他の2メガも同じだが、同様の分析をしてもこの傾向はみずほFGで顕著に見られる。

 さらに、前出のメガバンク財務部門関係者は今期のみずほFGの業績も分析しており、来期もみずほFGが苦戦する可能性を示唆する不安材料を見つけているという。

 そこで、直近の17年9月期決算でも当期純利益の増減要因分解を実施。3メガで比較した(図(4))。

 先ほどと同じく、地力を示すコア業務粗利益を見てみると、他の2メガは前年同期比で反転しているのに対して、みずほFGは今期も右肩下がりが続いている。

 一方、増益要因に目を移すと、貢献しているのが与信関係費用と株式等関係損益だと分かる。

 与信関係費用とは、融資の貸し倒れなどに備えて事前に費用計上する貸倒引当金などだが、経済環境改善や企業再建などで想定よりも貸し倒れリスクが低くなれば、戻り入れ益として利益計上される。そして、17年9月期決算において、みずほFGの与信関係費用は1280億円の利益となった。ただ、これも一過性の利益貢献だ。

 このように、利益の量・質共に他の2メガに劣後しているみずほFG。この状況を打破するには地力の反転が不可欠だが、みずほFG上層部は経営環境が厳しい中、収益力向上は困難と判断し、経費削減をターゲットに見据えた。

 昨年末にみずほFGが発表した従業員1.9万人削減計画は話題となったが、その背景には、こうした危機感と経営判断があるのだ。