Y夫婦と強く握手をしたEさんは、満面の笑みで喜んだ。

「そうですか、それではありがたく受け取らせてもらいます。ほんまにありがとうございました。この封筒はこれからも記念に残します」

 そして、続けて周りの日本人乗組員や乗客たちに、こんな感想を述べた。

「こんな年になって、年をくっていいことなんてないと思いこんでいたけど、長生きしててもええことあんねんなあ。まだまだ長生きせなあかんなあ。ほんまにうれしいです」

 最後には一緒に記念撮影をして、Y夫婦に「私の地元に来ることがあったら案内しますから、必ず連絡してください」とEさんは誘った。  Y夫婦も「驚いた。でも、とても有意義で、ピースボートならではの出会いだった」と感極まりない表情だった。

 一方、最年少H君(6歳)の母親も、Y夫婦に喜んでもらおうと、わざわざ自作の和柄の羽織物を着て登場した。Y夫婦からプレゼントをもらうと、ものすごく喜んで何度もY夫婦に感謝していた。  母親は、その理由を話した。

「実はクルーズのお正月に子どもが風邪を引いてしまい、せっかくの南半球での季節違いのお正月を楽しめなかったので。こうして、もう一つの『お正月』でこんなにもかわいがってもらって、中国の方からご挨拶していただけるなんて、本当に嬉しい思いです。子どもにとっても貴重な思い出となります、ありがとうございました」