転職の「勝敗を決める」基準は、人手不足でこう変化している人手不足で雇用状況が改善しているとはいえ、転職市場における自身の価値を理解していないと、転職活動は想像以上にとても厳しいものになる(写真はイメージです)

 終身雇用が過去のものとなった昨今、転職経験があるという方は少なくないだろう。キャリアアップ等のポジティブな転職から、スキルが足りない、人間関係が合わない、リストラに遭った、ブラックな労働環境だったといった止むを得ない事情による転職まで様々だ。

「転職」というと、昔は年齢が若いほど有利で、とりわけ有名な大手企業にいる人ほど持て囃される傾向だった。大手で営業、人事、総務など複数の部署を経験し、「会社のキーパーソン」だった人は次の仕事も見つかりやすかったし、転職先で提示される給料についても、元職の給料が評価基準の一つとされたこともあった。

 ところが今の雇用状況を見ると、人手不足から状況は良くなっているものの、

・一つの会社に長く勤め、評価されていた人ほど、自分の考えややり方が正しいと思い込む人が多いことから、転職では敬遠される

・若い人材の確保が困難なため、採用対象の年齢層を35歳以上(ミドル層)に引き上げている企業が増えている

といった傾向のようだ。

 そこで、今回は45歳で異業種に転職した宇田川摂(うだがわ・おさむ)さん(現在50歳)と、49歳でミドル世代対象の転職エージェント会社を興した黒田真行さん(現在52歳)に、それぞれお話を伺った。