痴漢は100年前のパリにもいて、女性専用車両まで提言されていたRETRONEWS
本記事はハフポスト日本版からの転載記事です

 ラッシュアワー時、彼らは地下鉄の車両のごった返した人混みを利用して、あなたにゆっくりと、しかし確実に、迫ってくる。

 彼らの名は「痴漢」。フランス語では「frotteur(こする人)」と呼ばれる。彼らは被害者に対して、頼まれもしないのに体を擦りつけてくる。痴漢はたいてい公共交通機関など、人がすし詰め状態になった場で猛威を振るう。被害者が抗議の声を上げるのは難しい。

「窃触症」(同意していない他者の体を触ったり、自らの身体をこすりつけることに性的興奮を感じる性的倒錯)は、「ワインスタイン事件」以後、「#MeToo」や「#BalanceTonPorc」(フランス版の#MeToo)といったハッシュタグとともに、SNS上で数多くの女性から告発されたセクハラや性暴力被害の中に姿を見せた。

 犯罪および刑罰対応国家観測所(ONDRP)が発表した調査では、フランス人女性の半数(51%)が交通機関に乗っているときに身の危険を感じると回答した。