インドが2030年までの完全EV化を諦めた裏事情マヒンドラ&マヒンドラが公開した新型EV。手前は、トヨタの超小型モビリティ「i-ROAD」に似ている Photo by Kenji Momota

 その他、トヨタとホンダも記者発表を行ったが、インドにおけるEV事業戦略についてはまったく触れなかった。会見後、トヨタの現地法人であるトヨタ・キルロスカ・モーターの立花昭人社長は日本人記者団に対して「(インド政府が明確なEV政策を提示していない現状で)インド国内でEVの需要調査ができておらず、今回、具体的な(EV商品やEV事業について)発表はできない」と答えた。

インドが2030年までの完全EV化を諦めた裏事情インド最大手、マルチ・スズキの記者会見の様子。ハイブリッド車の必要性を強調する内容

 また、インドでの新しい環境基準で、欧州EURO6に相当するBS6への対応を踏まえて、ハイブリッド車がインド向けの環境車として最適だと指摘し、インド政府に対して「ハイブリッド車に対する税額の低減に向けた働きかけを続けている」とも語った。

 インド政府は2017年7月、それまで23%だったハイブリッド車の取得税を43~48% (地方税によってばらつきあり)へと2倍以上に引き上げた。これはインド政府が2017年4月まで実施していたハイブリッド車向けの購入補助金の大半がマルチ・スズキ向けに使われたことに、インド地場の自動車メーカーや政権内部から反発の声が高まったからだという。

 一方、EVについては所得税が23%から半減している。ただし、現状ではインドで購入できるEVはルノーZOEやマヒンドラ&マヒンドラの一部モデルに限定されている。