スピーチづくりには、事前の準備から当日の立ち居振る舞いまで、大きく分けて7つの段階がある。今回は、スピーチの土台を決める大切な最初の段階、ステップ1「相手を知る」、ステップ2「メッセージを絞り込む」について解説する。

スピーチの核が決まれば
印象を強く残すことができる

スピーチづくり7つのステップ
ステップ1 相手を知る(聴衆と場 を把握する)
ステップ2 メッセージを絞り込む
ステップ3 構成を考え、ボディを組み立てる
ステップ4 オープニング(導入部)を決める
ステップ5 クロージング(締めくくり)を決める
ステップ6 原稿づくりとリハーサル
ステップ7 デリバリー(話し方、振る舞い方)

「いろんなことに触れているが、要は何が言いたいのかさっぱりわからなかった」

「言っていることはわかるけれど、まったく心に響かなかった」

 ちまたのスピーチやプレゼンでは、よく、こんな感想を耳にします。原因はどこにあるのでしょうか。

 前者は、伝えたいことが不明確であり、後者は、聞き手の関心をとらえていない点が問題です。

 スピーチづくりの最初の一歩は、聴衆の関心をとらえた明確なメッセージを作ることです。スピーチの核がきちんと決まれば、冒頭のような事態は避けられます。

 では早速、スピーチづくりの最初のステップから見ていきましょう。