老後破産とは無縁!
ヒュッゲを生んだ土壌とは

 話を聞くだけでも、デンマークの人々の気取らない国民性が伝わってくる。近年の北欧ブームではインテリア家具や食器など、シンプルな中に光るセンスの良さに注目が集まっているが、そもそもデンマークとは、一体どのような国なのか。

「デンマークといえば、『世界幸福度報告書』で何度も第1位になった“世界一幸せな国”として有名です。この調査は、経済的な豊かさや社会の寛容性、人生選択の自由度、政治への信頼など様々なポイントを世論調査で集計し、それをランキング化したもので、国民の主観的判断に委ねられる部分が大きいものです」

 つまり、デンマーク人は「自分たちは幸せだ」と強く感じている人たちなのだ。最新の2017年の発表でも、ノルウェーに次いで第2位である。一方、日本は150以上の国や地域の中で51位、先進国としては低いランクに位置している。日本人は、自身のことを「幸せ」だと実感できていない人が多いのである。

 では、なぜ日本人と違ってデンマーク人は胸を張って幸せだ、と言えるのだろうか。そこにはヒュッゲを重んじる国民性と、デンマークの社会保障制度の充実があるようだ。

「デンマークの社会保障の素晴らしさは群を抜いています。医療費も教育費も介護費も無料。出産費用だって負担してくれるので、税金さえ納めていれば将来への不安がほとんどありません」

 費用面のみならず、育児支援制度や高齢者のための福祉サービスも非常に充実している。ただし、その代わりに税金が高すぎるというデメリットも存在する。