ミスマッチを防ぐには
ディープな社内情報が必須

 転職では、事前に良いことも悪いこともある程度の予測はできても、実際には予測できないことのほうがはるかに多く起こります。その落差が大きいとミスマッチとなり、早期離職が起こりやすくなりますが、事前により深く知ることができていれば、入社すべきかどうか適切な判断ができ、入社後に落胆することも減り早期退職の防止になります。

 転職者が自力でディープな情報収集を行うのには限界があります。ここで、頼りになるのが人材紹介会社、及びコンサルタントです。情報を継続的に収集し蓄積している優良な担当者であれば、会社の良いことも悪いことも深く知っているため、候補者の希望に合わせて「この会社にはこうした良い面と悪い面があります。よかったら受けてみますか?」と十分な情報を提供したうえでマッチングします。

 悪い面が多い会社でも、候補者にとって良い面のメリットが大きく上回るのであれば、詳細な情報を提供したうえで応募を打診することもあります。

 たとえば、ある超ワンマン会社では、社員が皆、社長のほうを向いて仕事をしているため、社内同士の足の引っ張り合いがひどく、重要な資料を隠されるようなことがよく起こっていました。一方で、社長に認められればすぐに子会社のトップを任されたり、年収が倍々ペースで増えていったりと、一般的な会社ではあり得ないスピードで出世できます。その分、仕事は非常にハードです。

 普通の人にはなかなかお勧めできない会社かもしれませんが、人生で賭けに出たいタイミングにある人、一発逆転を狙っている人にとっては魅力的な案件です。実際、詳細な情報を提供したうえで「それでもよければいかがですか」と尋ねると「面白そうですね」といって応募し、入社していく人が数人いました。

 入社後、順調に出世できた人も、すぐ辞めた人もいますが、クレームはないし恨まれることもありません。きちんと事前に社内状況を把握して入社しているからです。