デキるビジネスマンの「お礼状」は字が汚くても印象に残る理由

出会った相手に対し、丁寧に「お礼状」を送る営業マンやビジネスマンがいる。しかし、どんなにきれいな字で美しい礼状を書いても、まったく印象に残らないケースも少なくない。一方、常に結果を出す営業マンやビジネスマンの礼状は、たとえ字が汚くても、印象が強く残り、何かが違う。かつてハウスメーカーのダメ営業マンからトップ営業マンになり、現在、営業コンサルタントとして活動している筆者が自らの経験を交えて解説する。(営業サポート・コンサルティング代表取締役、営業コンサルタント 菊原智明)

意外に難しい
「お礼状」を送るという行為

 私は多くの方とお会いし名刺交換させていただく。その中で、ご丁寧にお礼状を送ってくれる方もいる。お礼メールでさえ送らない人か多い中、本当にすばらしいと思う。

 出会った人にお礼状を送るというのは“分かっていてもできない行動”の代表的なものだろう。

 簡単そうに見えて、いざやってみると結構難しい。まずは《何かを書いたらいいのか?》と迷いだす。短い文章だとしても書き慣れないと、なかなか筆が進まないものだ。

 さらには《字が下手なので送るとかえって逆効果になるのでは》と心配する人もいるだろう。過去の私もそう思っていた。

 効果的な「お礼状」という観点で言えば、文章や字の上手さなどはあまり関係がない。むしろ達筆で小奇麗なお礼状より、ちょっと汚い字で書かれていた方が好印象だったりする。むしろ字が下手な人ほど効果的であり、ぜひ活用してほしいと考える。