競争激化する欧州、
ロシア圏市場で日系メーカーは?

 以上見てきたように、欧州危機をキッカケとして、欧州自動車メーカーとアメリカ自動車メーカーの事業連携が加速している。こうした状況で、日系メーカーにどのような影響が出るのか?

 もともと、日系メーカーは欧州市場で販売数が少ない。近年は、トヨタ、日産が現地生産化と現地に見合った商品開発によって、ある程度のシェアを獲得するようになった。だが、欧州市場ヒエラルキーのなか、日本車の立場はけっして高くない。そこに欧米勢力が連携し、EU市場内全体でコスト競争力をつけてくる。その流れは、EUに隣接するロシア市場と、ロシアが目論む旧ソ連邦地域を含んだロシア経済圏で、欧州車の存在感を高めることになる。

 これまで、北米とアジア圏を主戦場としてきた日系メーカー。欧米勢力がパラダイムシフト第二幕を開いたいま、日系メーカーは欧州市場における“潜在的な苦手意識”を根本から見直し、新たなる欧州戦略を練る必要がある。