「できたことメモ」の習慣が人生を変える

 さらにデュラン氏は、うまくいったことだけをノートに書かせ、よい記憶を書きためることを薦めていました。この「できたことを書きためる」ことは、自己肯定感を高める有効な方法です。あえて毎日「できたこと」を書くことで、つい陥りがちなネガティブな視点を矯正し、自己肯定感を高められるのです。

 私も『月イチ10分「できたこと」を振り返りなさい』の中で、1日の終わりに5分だけ「できたこと」を思い出し、手帳やノートに書き込む「できたことメモ」をオススメしましたが、これだけで多くの人が自己肯定感を高め、成長を実感しています。

成功する人は、毎日「○○」をメモしている永谷氏の受講生が書いた、実際の「できたことメモ」

 たとえば、人前で話したり目立ったりするのが大の苦手だったSさんは、「できたこと」を毎日メモし続けた結果、今では外部講師を引き受けるほど自信を持てるようになりました。生徒の指導に悩んでいた中学校教員のMさんは、「できたことメモ」の実践で自分が教員になった原点を思い出し、より積極的に生徒とかかわることができるようになりました。

 このように、「できたことを書く」という単純な行為を続けるだけでも、確実に自己肯定感は上がっていきます。失敗やできなかったことは無視。でも、気持ちがよかったり、数字が上がったり、まわりが喜んでくれたり……、「できた!」「よかった!」「気持ちいい」と少しでも思えるものは必ずメモしておくようにしましょう。

 メモする場所は、手帳でも、スマホのメモ機能でも、なんでもかまいません。「できたこと」を書き続けることで自己肯定感が高まり、あなたは自分の本音や課題と向き合える「成長できる人」になっていきます。