ではいつから考え始めましょうか。例えば、今、本記事をお読みになっているあなたが54歳だとしたら、来年になってから考え始めればいいのでしょうか。もちろんそれは違います。

Today is the first day of the rest of your life.
今日こそ、残りの人生の最初の日です。

 残りの人生が1日でも長く残っているうちにスタートしたほうが、いいに決まっています。

「仕事ばかりで働かない」
という言葉の真意とは…

 リクルートワークス研究所が昨年、興味深い調査プロジェクトをスタートし、2018年3月に中間報告を行いました。「人生100年時代のライフキャリア」という研究です。

 ここでポイントとなるのが「キャリア」です。「キャリア」を考える上で、中心となるのが「仕事」です。しかし、会社に勤めるといった、狭義の仕事だけを考えたのでは十分ではありません。

「あいつは仕事ばかりでちっとも働かない」という言い方があると聞きました。

 そもそも「仕事」とは、自分の意思とは関係がなく、事に仕えてお金を稼ぐことを指します。

 一方、「働き」とは、読んで字のごとく、自分が動くことで傍を楽にする、「ありがとう」と言ってもらえる事をすることなのです。もちろん、「働き」においても対価の存在を否定はしません。NPOを考えれば明らかなように、金儲けを目的としないといっても、組織を回していくだけの利益が必要ですし、NPOで働くことで給与を得ることに何の齟齬もありません。

 働くことにはいろいろな範疇があります。家事労働も地域のコミュニティ活動も、ボランティアでの清掃活動などもすべて「働き」です。また、趣味が高じた研究活動や芸術活動なども含まれます。市民運動などもそうでしょう。つまり、自分が一所懸命に活動することを通じて、何らかの価値を世の中に生み出すことすべてが「働き」と言えるわけです。

 これからは「仕事」ではなく、この「働き」を意識する必要があると思ってください。

 その意味を端的に表した言葉が「ライフキャリア」です。このライフキャリアという概念において、人間は60歳を過ぎても働き続けることには大きな意味があります。対価の有無も実際には重要かもしれませんが、決してそのことが一義的な目的ではありません。