新疆ウイグル自治区の区都ウルムチで13年前から女性向けファッションモール「辰野名品広場」を運営されている新疆辰野商貿有限公司の董事長:辰野元信氏に、ウルムチの実情および事業内容について聞いた。
GDP年率15%成長する
中央アジアの玄関都市
――新疆ウイグル自治区ウルムチとはどのようなところですか?
中国の西北に位置する人口2500万人の「新疆ウイグル自治区」は、日本の4.4倍の広さを持ち、チベットに次いで中国で2番目に大きな地域です。豊富な地下資源(石炭は全中国の埋蔵量の40%、天然ガスは40%、石油は8.7%)を強みにGDPは年率15%を上回る高成長を続けています。モンゴル、カザフスタン、キルギスタンと隣接する中央アジアの入口としての役割も果たしています。
新疆ウイグルは、シルクロードで有名な観光都市でもあります。国内からの旅行者を中心に年間870万人の観光客が訪れます。毎年日本にくる外国人観光客 が800万人と言われていますので、それを超える規模の観光客です。民族的には、それぞれ4割強を占めるウイグル族、漢民族の他に、カザフ族、回族などの 少数民族もいます。気候は、夏熱く、冬寒いのも特徴ですが、乾燥しているため、夏は気温ほど暑さを感じません。そして、この新疆ウイグル自治区の区都が 「ウルムチ(鳥魯木斉)」です。
ウルムチの人口は310万人で、ここ10年で3倍に増えています。1人当たりのGDPが4.2万元(2010年)となっており、ハルビンや西安よりも高い水準となっています。またウルムチでは、漢民族が7割(残り3割がウイグルを含む少数民族)を占めています。