部下が円滑に動いてくれる伝え方
新しいチームの方針や戦略を共有する場面。
まずはアポイントの電話をたくさんかける意識をもたせたいと考えた高橋さん。どんな言葉ならば、より部下に浸透し、部下のモチベーションを上げられるでしょうか。
「スピードアップで!」
これだと、部下は「ある程度でいいかな…」と聞き流していまいそうです。
では、この伝え方ならば、どうでしょう。
◯「スピード、スピード、スピードで!」
こちらのほうが、スピードをどれだけ重視しているかが伝わり、「スピードアップを意識しなければ!」と思えますよね。
使っているのは、伝え方の技術、「リピート法」。キーワードを繰り返すことで、より強い言葉になり、相手の頭にすりこむことができるのです。
営業を続けていくなかで、取引先が徐々に増えていきます。その際に目指したいのは、取引先の期待を超えるような、熱のこもった企画書の作成。部下にも、その意識をしっかりと持ってもらいたいところ。
しかし、
「よくできた企画書を作ろう!」
などと伝えても、どの程度のクオリティを目指せばいいのかピンときません。
この場合は、次のような伝え方がいいでしょう。
◯「120点の企画書を作ろう!」
こちらのほうが「完成度の高い企画書を作ろう」という意識を共有しやすく、説得力も増しています。
これは、伝え方の技術「ナンバー法」を活用したもの。数字を入れると、それだけで説得力がまし、圧倒的に耳を奪われる言葉になるのです。
「たくさんのわんちゃん」と言われるより「101匹わんちゃん」、「短時間クッキング」より「3分クッキング」のほうが、印象が強いですよね。
ちなみに『伝え方が9割』という本のタイトルも、このナンバー法を使っています。