セブンの古屋一樹社長は、それでもさらなる出店攻勢を続ける姿勢を示しているのに対し、ファミマの澤田貴司社長は「コンビニ市場は飽和している」と明言。現在はCKSの店舗のファミマへの看板替えをしながら不採算店を閉めており、19年2月末には店舗数は微減となる見通しだ。

 そんな中で3番手のローソンは、18年2月期には881店の純増を達成し、19年2月期にはさらに800店増やす計画を公表している。ファミマの澤田社長も「ローソンさんの出店のスピード感はすごい」と驚くほどだ。

店舗開発担当者の評価方法見直し
既存店のリニューアルにも力

 だがローソンは3月から、「量より質」を追う施策の一環として、店舗開発担当者の評価方法を見直した。これまでは、開店できる土地や建物とオーナーを探して開店にこぎつければよかったが、開店後の店舗の業績も開発担当者の評価に加えるようにした。

 また、ローソン発祥の地である関西では、開店後30~40年たっている古い店舗があることから、これら既存店のリニューアルにも力を入れるという。

 一方で「1万8000店は、(エリアフランチャイズ先との)パートナー戦略をやっていけば、達成できない数字ではない」「コンビニ市場は飽和しているとは考えていない」と述べるなど、目標の旗は降ろさない考えも強調した。

 とはいえ、「質を維持するだけの優秀なオーナーと従業員を確保するのは容易ではなく、量と質の両方を追い続けるのは難しいはずだ」(コンビニ業界関係者)との見方は多い。

 一方、ローソンの18年2月期の業績は、営業利益が前期比1割減の658億円。19年2月期はさらに600億円と減益予想だ。これは「持続的な成長への投資期間」として、無人レジの開発や金融関連事業に投資するためであり、20年2月期から増益基調を目指すとしている。

 そんな中で規模の目標を取り下げることで“縮小均衡”との印象を社の内外に与えるのは避けたいのかもしれないが、「店舗の数が増えているのに人口は減っている」(竹増社長)という当然の状況を考えれば、規模の目標についてこの先見直しが入る可能性は十分に想定される。

 ましてや、国内4割のシェアを握るセブンは店舗数だけでなく平均日販でも首位だ。店舗数を純増させるには、セブンなど他のチェーンのパイを奪い取っていかざるを得ない。

 ローソンの今回の微妙な方針転換は、果たして業界地図にどのような変化を与えるのだろうか。