なぜ、どこへ行っても
「面白い仕事」をやらせてもらえないのか?
最近、世の中では、「入社3年で辞めていく若者が増えている」ということが言われています。
そこで統計を調べてみたら、3年以内の離職率は、平成17年3月卒で35.9パーセントということでした(厚生労働省職業安定局集計)。3割の人が3年以内に辞めてしまうのですから、たしかにこれは多いなあ、という気がします。
私が、初めて会社に入ったのは1987年のことでした。世はまさにバブル景気のまっただ中。その年の3年以内の離職率は28パーセントでした。
今とそれほど大きくは、変わっていないのです。
あれっ、おかしいな?と、また統計を調べてみると、実はここ20年くらいの間、3年以内の離職率は、29パーセントから36パーセントくらいで推移しているのです。
だから、社員の3割が3年未満で辞めるのは、別に今に限ったことではありません。そう考えると、「いまどきの若い者は」なんて言うほうがおかしいのです。
どんな仕事にしろ、一人前になるまでに、平均して3年くらいは時間がかかります。
明確な理由や目的があっての離職ならまだいいのですが、未成熟なままでは、転職してからも、また一からの積み上げになってしまいます。
どこかできちんと基本を身につけないと、ビジネスパーソンとして未熟な状態が、ずっと続くことになります。その結果、なかなか仕事を任せてもらえず、成長のスピードも鈍り、不満と不安ばかりが募ることにもなります。