帰化した目的は、ずばり選挙に立候補すること。こうして李は公言どおり、2015年の新宿区議会議員選挙に立候補したのである。

李が新宿区議会議員選挙に立候補した際のポスター

 結果は惜しくも落選となったが、“選挙のない国”から来た新人候補のニュースは、瞬く間に世界に発信された。なぜ、李は、政治家を目指したのか。

「第一は、年々、内向きになってきているように感じる日本をもっとオープンな国に変えたいという思い。そしてもう一つは、元中国人の私が選挙で議員に選ばれることで、中国人の意識にインパクトを与えたかったの。もともとはただのキャッチだった人間でも、頑張って、自分の考えを磨き、行動していけば、政治家になれるかもれしれない。それが民主主義。そのよさを、凄さを中国の人に身をもって教えてあげたいの」

 1年後の区議会選挙に、李は再びチャレンジするつもりだ。

「前回の選挙では600万かかった。全部、自腹です。そのせいで奥さんとは大喧嘩したし、愛車のベンツも売るハメになった。今は借金しかない。でも、次回も絶対に立候補しますよ。私、やると決めたら、絶対やるの」

 李の見る夢は、果たして現実のものとなるのだろうか。