右前方にかかる「友誼大橋」を見上げると、そこには送迎バスが数珠つなぎになってシャトル運行を繰り返していた。船着き場の客を余すことなくカジノに運び込む“気の利いたサービス”の裏には、したたかな戦略が見え隠れする。頭上にはヘリコプターも飛んでいる。習近平政権の倹約令とともに減ったと言われている「VIP客」もいまだ健在のようだ。

 15分ほど乗車すると、白亜の殿堂が見えてきた。いかにも大陸客好みの意匠だ。1階のエントランスは、“この世のパラダイス”を思わせるかのように演出を凝らした幻想的な噴水がある。そのすぐ奥にあるのがカジノだ。

Tシャツ・短パン・サンダル履きまで
紳士淑女の社交場ではない

マカオのカジノは圧倒的多数を大陸客が占める圧倒的多数を大陸客が占める Photo by K.H.

「ギャラクシー・マカオ」への入場は、ノーチェックだった。パスポートと荷物チェックを行うシンガポールのカジノに比べると、管理は緩い。ましてやドレスコードなども存在しない。

 日本には「カジノは紳士淑女の社交場」だと信じて疑わない国会議員もいるが、シンガポール同様、このマカオでもTシャツ短パンにサンダル履きは珍しくない。中にはホテルの“スリッパ履き”という姿まであった。

 もっとも、VIP客は完全にすみ分けられている。“包房”(個室)に入り、一般客と一緒にプレーするわけではない。

 ホテルの関係者によれば、プレーヤーは「ビジターは75%が大陸からの客であり、10%が香港からの客」だという。だが、筆者の肌感覚では、ほとんどが大陸からの客という感じだった。