管理職の人たちと話すと、「自分が成長していける感じがしないから、仕事を辞めたいっていうので困ってますよ」「うっかりミスが多い部下がいます。注意してもその場は素直に反省するものの、また同じような失敗を繰り返す。一体、どんな心理構造をしているんでしょうね?」などと、理解を絶する若手部下の事例には枚挙にいとまがない。
だが時には上司も、自分たちが部下からどのように見られているかを振り返ってみる必要があるだろう。部下には部下の言い分もあり、部下たちから上司に対する不満を聞くと、「それじゃあ、ついていく気になれないのも無理はないなあ」と思わざるを得ないことが少なくない。
そこで今回は、若手部下が上司に対してどんな不満を持っているのか、部下がついていきたくなる上司はそうでない上司と一体どこが違うのか、について考えてみたい。
部下は上司に対して
どんな不満を持っているのか
まず、代表的な部下の不満の声を5つ挙げてみよう。
(1)きちんと指導してくれない
何を相談しても、上司は
「そんなことは自分で考えろ」
「いちいち聞かないで自分でやってみろ」
と言うだけ。「部下を育てようっていう気持ちがないんですよ」と不満を露わにする部下が多い。