大川 ありがたいことに、女性管理職が増えたことで、少なかったときに比べて業績が上がっているという実績が出ています。もちろん、単純にそれだけで業績が上がったわけではありませんが、業績を上げるための材料としてダイバーシティ、女性活躍推進、ブランドに言及されることが多くなってきたのは非常に心強く感じています。

不確実性の社会で生きていける
JALの社員像とは?

小室 今後、さらにどんな組織を目指していきたいですか。

大川 これからの世界の流れは、ますます速くなると思います。今の世界は「VUCAワールド」と言われています。「Volatility(変動する)」「Uncertainty(不確実)」「Complexity(複雑)」「Ambiguity(曖昧)」という意味です。

 そういう時代に突入していくにあたって、人間の役割はすごく変わるんだろうなと思います。そのときにJALの社員が、どんな人間、どんな社員でありたいかということを、実は今考え始めています。

小室 どのような方向性でしょうか。

大川 働き方、考え方、行動の仕方というところでは、簡単に言うと、自立型というか、自分で考えて判断できるという方向です。

 パイロットや客室乗務員には、もともとそういう志向があります。緊急事態や不測の事態はもちろん、機内で起こる通常でない状況に、「会社に戻って社長に確認します」というわけにはいかないですから。そのときに責任と覚悟を持って対処するというやり方が身に着いています。

 言い換えると、PDCA(計画、実行、評価、改善)ではなくて、OODA(ウーダ)。Observe(観察)、Orient(方向付け)、Decide(決心)、Act(実行)です。PDCAを否定しているわけではありませんが、自分で判断し実行していく人間がより求められてくると考えています。

小室 その考え方と、働き方を変えることがリンクしていくわけですね。