IT保育関連サービス『るくみー』『MEEBO』と赤沼寛明(ユニファ取締役CTO)
赤沼寛明・ユニファ取締役CTO Photo by Kazutoshi Sumitomo

 激闘が続くサッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会。日本代表は惜しくも史上初のベスト8には至らなかったが、実は産業界ではある“侍”ITベンチャーが昨年、「W杯優勝」という輝かしい快挙を成し遂げていたことをご存じだろうか。

 2017年3月、米サンフランシスコで開催された「第1回スタートアップW杯」決勝戦──。アップル共同創業者のスティーブ・ウォズニアックなどのそうそうたる著名人も審査員として見詰める中、12カ国1万社以上の予選を勝ち抜いた各地の精鋭15社が、互いのビジネスプランをぶつけ合う戦いを繰り広げた。その結果、最終的に国内でもほとんど無名だった和製ベンチャーが見事優勝にこぎ着け、賞金約1億円と世界一の栄誉を手にしたのだ。

 その企業の名はユニファ。総合商社出身の土岐泰之社長が13年に名古屋の地で創業した。スタートアップW杯では、AI(人工知能)など最先端のテクノロジーを駆使して保育サービスを展開する「スマート保育園構想」というユニークなビジネスモデルの案が、世界中の保育課題の解決にも通じ得るとして高い評価を受けた。

 そんなユニファに15年2月、初めて正社員のエンジニアとして入社したのが赤沼寛明だ。今では取締役CTO(最高技術責任者)としてサーバーエンジニアやアプリ、機械学習といった担当別に構成する開発組織全体の取りまとめ役を担う立場にある。

 前職ではソーシャルゲームなどの開発を手掛けていたが、より社会貢献性の高い仕事を探し求めていたところ土岐の会社と出合い、その考え方に共鳴。キャリアで培ったエンジニアとしての技術を異分野で試しにかかった。