昨年3月に公表された店舗面積30平方メートル以下のバーやスナックを除き、屋内を原則全面禁煙とする厚生労働省案からは大きく後退したと言わざるを得ない。日本医師会をはじめ屋内完全禁煙を求める諸団体の反発は必至だ。

◆図1

「受動喫煙対策により、現状がどのように変わるのか」の図
厚生労働省HP 受動喫煙対策:「受動喫煙対策により、現状がどのように変わるのか」より一部抜粋
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加熱式たばこの規制は緩い
分“蒸”スペースでの飲食もOK

 また、この数年で爆発的にシェアを伸ばしている加熱式たばこ──タバコ葉を熱してニコチンを含む蒸気を吸うので“蒸したばこ”とも呼ばれている──の位置づけは独特だ。

 原則としては紙巻きたばこ同様に原則、屋内禁“蒸”なのだが、大規模店舗を例にとると、紙巻きたばこが「飲食禁止」の密閉された喫煙専用室でのみ許されるのに対し、加熱式たばこは専用個室(密閉する必要はない)の設置と20歳未満の出入り禁止こそ義務づけられるが、飲食は可能。むしろ緩い規制が追い風となって、あちこちで加熱式たばこOKを売りにしたVIPルームが登場しかねない。

 実際、JT(日本たばこ産業)をはじめ、たばこ企業は健康増進法の改正などすでに織り込みずみで、昨年から「禁煙」ステッカーと「○○(加熱式たばこの商品名)OK」ステッカーを“ワンセット”にして飲食店に配るマーケティングを行っている。