発売しているのは「エントキューブ」。首都ヘルシンキに隣接するエスポーにある会社で、コオロギの飼育などについて教えるコンサル業をメーンにしている。

 エントキューブは、コオロギ関連の食材を「サム」という名前でシリーズ化し、販売している。

 フィンランドでは2017年、昆虫を食材に利用することを認める関係法が改正された。これが後押しとなって、昆虫食市場が活性化しており、コオロギ入りナッツのほか、食品大手「ファッツェル」(本社・ヘルシンキ)はコオロギパンの販売を始めた。食材用のコオロギを飼育し、新鮮な状態で客に提供するレストランもあるという。

 背景には、昆虫食を見直そうとする世界的な動きがある。昆虫は家畜と比べてもタンパク質の含有率が高い一方、飼育のコストが安く、温室効果ガスを発生する心配もない「環境に優しい」食材だ。

 このため、国連食糧農業機関(FAO)も昆虫食を推奨。「食用昆虫 食品と飼料の安全に関する将来展望」という報告書を2013年に発表し、世界の人口が増加する中、タンパク源として不足が予想される家畜の代わりに昆虫を食べることのメリットを説明している。

 環境意識の高いフィンランドでは消費者の反応も上々のようだ。フィンランドのトゥルク大が2016年に実施したインターネットによる調査では、回答者の70%が昆虫食に「興味がある」と答えたという。同じ質問に対して「興味がある」と答えた人は、スウェーデン人は40%未満、ドイツ人は25%だったのとは対照的だ。

 大使館によると、コオロギが形をとどめたままの料理などをスマートフォンなどで撮影し、Instagramに投稿する若者が少なくないという。

 日本でも昆虫食を広めようとする人たちが徐々に増えているが、昆虫の見た目に対する抵抗感が根強いなど、普及するかは不透明だ。

(ハフポスト日本版ニュースエディター 関根和弘)