トヨタグループで高級車といえば、近年はレクサスが世界市場に向けたフラッグシップだ。

 一方で、トヨタブランドとしての高級車には、アルファード/ヴェルファイアやプリウスPHVなどもあるが、新型クラウンはそれらとも、レクサスともまったく違う思想のもとで生まれた。

 なぜ、いま、トヨタはそうした決断をしたのか。

 その理由に触れる前に、まずは新型クラウンの走りの感想を紹介したい。今回は、合計6種類の新型クラウンを、1周5kmの起伏に富んだコースで試乗した。

TNGAの差は歴然
想定以上の出来栄え

 先代モデルまでは、スポーティな「アスリート」、上質でフォーマルな「ロイヤル」、そして運転手付きの社用車需要に応える「マジェスタ」の3系統があったが、新型ではこれらを1本化した。

 その上で、直4・2.0リッターターボ、直4・2.5リッターハイブリッド、そしてV6・3.5リッターハイブリッドの3種のエンジンを採用。各エンジン搭載モデルに、標準モデル「G」と、18インチタイヤ装着のスポーティモデル「RS」を設定。また「マジェスタ」の後継として3.5リッターハイブリッド車に「Gエグゼクティブ」、そして2.5リッターハイブリッド車に四輪駆動の設定がある。

クラウン初採用の2.5リッターハイブリッドエンジンクラウン初採用の2.5リッターハイブリッドエンジン Photo by Kenji Momota

 こうした中、新型クラウンの販売全体の7割は、クラウン初搭載となる2.5リッターハイブリッド車が占めると予想される。前輪駆動車の新型カムリに横置きで採用したパワーユニットを、後輪駆動のクラウン用に縦置きに改良した。

 2.5リッターハイブリッドのGグレードで走り出してすぐ、クルマの骨格であるプラットフォームの違いを直感した。近年、トヨタは新型車にTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)を採用しているが、TNGA採用前と採用後で、例えばカムリなどは走りの差が歴然だと感じてきた。