性暴力の被害者は自責の感情を持ってしまうことが多いが、知人からの被害の場合は特に、被害者が「自分に隙があった」と思い込み、通報や相談を行わないことも多い。しかし言うまでもなく、悪いのは加害者だ。

「誰でも加害者になる可能性がある」
その自覚を持つことが大切

 中高生やその保護者に性の健康教育を行うNPO法人ピルコンの染矢明日香さんは言う。

「まず、誰でも加害者になり得るという自覚を持つことが大切です」

 性交渉もコミュニケーションの一つだ。通常の会話でもコミュニケーションの齟齬はよくあること。性的な交渉でも、相手の拒否の姿勢や戸惑いを、「同意」「消極的な同意」と勘違いしてしまうことがある。性行為をリードするのは男性が多い傾向があるものの、男性でも女性でも、だ。

「同意のない性的な接触は相手を傷つけます。性的なことは言葉に出しづらいと思う人も多く、どちらかが勘違いする場合があることを前提に、相手の意志を確認する必要があると知っておくことが大事です」

「特に、年上と年下、先輩と後輩、上司と部下のように、上下関係がある関係性の場合は注意が必要です。自分が上の立場の場合、相手は思っている以上に心理的なプレッシャーを感じている場合があります。立場が上になりやすい人は、意識しておく必要があります」

 対等な立場で交渉をしているつもりでも、相手は「断れない状況に追い込まれた」と感じている場合がある。

 さらに染矢さんは言う。