今回、西野ジャパンを成田空港で見送ったファンは約150人で、前回ブラジル大会の700人を下回り、前々回の南アフリカ大会の70人に次ぐ少なさだったようです。事前の期待がそれほど高まっていないことをよく示していると言えます。

 しかし、期待と結果が同じになるとは限りません。ブラジル大会はグループリーグ敗退でしたが、南アフリカ大会はベスト16となりました。期待があまり高くないと言われる今回のサッカー日本代表ですが、その下馬評を覆して活躍してくれることを期待したいですね。

東京オリンピックの経済効果は
1年で1兆円超とあまり大きくはない?

 さて、日本では2020年に東京オリンピックが開催されます。主催者である東京都のみならず、民間からもその経済効果が試算されていますが、その金額は7兆円から32兆円と調査機関によって大きな差があるようです。

 この差は、どういった効果を経済効果に織り込むかによって生じます。大きな経済効果を見込むには、間接効果や、大会後のオリンピック関連施設やその為に整備した交通網等から得られるいわゆるレガシー効果を幅広く算入することになります。ただ、識者によっては、それらの効果はオリンピックとあまり関係ないものも含まれているとの意見もあり、議論となっているのも事実です。

 ちなみに、2012年に行われたロンドン・オリンピックの経済効果は、英国政府が発表した数字を基に計算すると、年間でおおよそGDPの0.2%程度でした。冒頭のW杯ロシア大会の経済効果とほぼ同じです。

 この割合を日本に当てはめると、日本の名目GDPは約550兆円ですから、1年間では1兆1000億円。オリンピックに向けての施設や交通網の整備にかかる期間と、オリンピック後のいわゆるレガシー効果が発現する期間をそれぞれ5年、計10年とすると、経済効果は約11兆円となります。小さくはないですが、それほど大きい数字とも言えない状況です。

(三井住友アセットマネジメント 調査部長 渡辺英茂)