一方、すでに世界各国に進出している中国人を支える通信インフラの実力は、肌で体感できた。インターネットとスマートフォンが社会インフラになった今、海外に出掛ける際に欠かせないのはWi-Fiと翻訳ソフト、そして地図アプリだ。

 筆者が最初に使用していたのは、数十ヵ国で使うことができるWi-Fi機能を持った翻訳機だった。しかし、今のスマホにはさまざまな翻訳アプリがあるし、中国のSNS・微信(WeChat)などにも翻訳のミニプログラムが用意されているから、翻訳機を使わずに済んだ。むしろ、旅行中に出会った日本人の方々が、アプリやミニプログラムに大きな関心を寄せていたほどだ。

 ちなみにスマホで使える翻訳アプリは、日本が開発したVoiceTraが使い勝手がよく、気に入っている。ただ、フランス語の音声機能が備えられていないのは意外だった。一方、中国側が開発した「有道翻訳官」という翻訳アプリは、外国語が書かれているポスターや説明文を写真に撮れば、その内容を翻訳してくれる機能を持っている。

 100ヵ国以上の言語の翻訳に対応するという説明に、その精度はさておいて、言語数の多さに感動したほどだ。さらに感心させられたのは、オフライン状態でも利用できることだ。

中国製の通信インフラが
安くて使いやすく日本製を圧倒

 途中から、Wi-Fi機能を持つ翻訳機が故障してしまったため、急遽、携帯電話のモバイル通信のデーターローミングを利用することに切り替えた。日本の海外パケットみたいなサービスだが、料金の面では、遥かに安い中国の通信インフラの充実度を体感できた。

 例えば、私が使うソフトバンクの場合、海外パケット使い放題は1日当たり2980円(約175元)となっているが、中国の国内移動の場合は、同じ使い放題の海外パケットの1日料金が30元(約510円)となる。

 翻訳機が故障を起こした後、私が急いで加入したヨーロッパ多国間3日間パケットサービスの料金は68元(約1155円)だ。しかも初回の場合は50%割引になり、実質的に支払ったお金は34元(約578円)で、そのコストパフォーマンスの良さに感激した。