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御社は、クレーム処理中の顧客に対して
DM発送を止められますか?

――セールスフォース「コネクションズ」で明らかになった課題と解決策

ダイヤモンドIT&ビジネス
【第174回】 2018年6月22日
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企業が扱う顧客データは
保護されていることが大前提

セールスフォースとグーグルの提携により、セールスフォースのマーケティングクラウドの画面の中で「グーグル・アナリティクス360」の分析機能を直接扱えるようになった。グーグル・アナリティクスが他社とこのような機能の深い連携を行うのは初めてという

 このアディダスの仕組みは、セールスフォースのクラウド上で運営される登録顧客情報と、インスタグラムのアカウント(メールアドレス)が一致したときに、「顧客Aはアディダスのインスタで商品Bに【いいね】を押した」ということがわかるのだが、もちろん、このような仕組みを組むためには、事前に消費者からの許可が必要だ。

 今回のコネクションズでは、データ活用と同時に、顧客データの保護についての分科会や講演での言及が多数あった。背景には、フェイスブックのデータ不正流用問題やGDPR(欧州個人情報保護規則)の施行など、プライバシーに関する大きなトピックが続いていることもある。

 だが、そもそも顧客データを活用するには、データの主体が保護されていることは前提条件である。GDPRに限らず、各国各地域の法制度に準拠してでなければマーケティング活動ができないことは当たり前だ。一方の消費者側も、個人情報の提供とサービスの享受は表裏一体であることを理解する必要がある。選択肢は消費者の側にある。

大量のデータをAIで処理して
ECサイトをカスタマイズ

資生堂のデジタルメディア部門は、セールスフォースのコマースクラウド製品を全面的に採用。セールスフォースに内蔵されるAI「アインシュタイン」を、顧客ごとの属性や好みに合わせた商品の並べ替えなどに利用している。将来的には音声や画像認識による商品検索にも対応予定

 顧客の情報を企業が統合し、深く知ることで、ECサイトも進化を遂げている。米国に拠点を置く資生堂のデジタル部門は、自社グループの商品販売を行うコマースサイトをセールスフォースのシステムで再構築、1年間で854のサイトを公開した。

 この事例でポイントとなるのは、顧客ごとカスタマイズだ。購入した商品の情報に合わせて、商品アイテムや好みのカラーなど、ページの表示内容を自動的に変更している。ここではセールスフォースのAIエンジンである「アインシュタイン」が、膨大な数の顧客ごとの関心事を予測し、サイト上の商品の並べ替えを行っている。今後は音声でのサーチや、モデルの画像などから商品を検索できる「ビジュアルサーチ」の導入も計画している。

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