もはや一般化しつつあるといえるほど、世の中を席巻しているキラキラネーム。名付けた親に対する批判もあるなか、それでもなぜ増え続けているのか、著書『キラキラネームの大研究』がある文筆家の伊東ひとみ氏に聞いた。(清談社 福田晃広)

1990年代半ばから増えてきた
キラキラネームの子ども

90年代半ばから、キラキラネームが増えました。
90年代頃から増え始めたというキラキラネーム。『徒然草』の時代から、見慣れない漢字を子どもの名前に使う人はいたようだが、今やキラキラネームが主流派という時代になってしまった

 一般にキラキラネームとは「これまでの常識とは異なる漢字の読み方をしていて音と漢字に大きなズレがあり、字を見ただけではパッと読めない名前。さらに、ふりがながあっても、読み方に違和感が残る名前」のことを指す。

 筆者の知人の子どもで「蒼愛(そら)」「咲花(はな)」「幸瞳(ゆきと)」など、知らないとなかなか読めない名前の子がたくさんいるが、これらはキラキラネームといって間違いないだろう。

 ほかにも、例えば平仮名で「さらだ」「こすも」という子が実際いるが、簡単に読めるとはいえ、年代が上の世代ほど違和感を覚える人も多いだろう。こうしたアニメキャラのような名前もキラキラネームではないとも言い切れず、その線引きは世代によって、あるいは人によって、あいまいなのが実態だ。

 伊東氏によれば、1990年代の半ばくらいから、教育現場や小児科の医師の間で読めない名前が増え始めた話を聞くようになったという。

「マタニティー雑誌の『たまごクラブ』が創刊されたのが1993年。少子化の影響もあって、この頃から親が我が子に他人とは違う個性的な名前を付けようという風潮が高まっていったといわれています。ほかにも漫画、アニメ、テレビドラマ、有名人の名前の影響、さらにインターネットの普及によって、音から決めた名前に使える漢字や姓名判断的な画数を、専門家に頼らずに親が自分で簡単に調べられるようになったことも大きな理由でしょう」(伊東氏、以下同)