第一財経が公開情報をもとにしてまとめた統計によると、ワールドカップのスポンサー7社のほかに、約20社が中国中央電視台(CCTV)の2018年ワールドカップ中継トップパートナーとなり、さらにニューメディアコミュニケーションパートナーがこれに加わり、 ワールドカップのマーケティング市場で少なくとも30社が戦っているという。

 『広告導報』の凌平編集長は第一財経の記者の取材に対し、「ワールドカップという大きなスポーツIP(知的財産)マーケティング戦では、観客に広告を覚えてもらうのは容易なことではない。人々の興味を引く広告を流すのもそのためだ、消費者の心をつかむのはワールドカップブランドマーケティングがカギとなる」と答えた。

ワールドカップに便乗して
国内外で市場を開拓

 ワールドカップへの投資を大いに行なった中国企業は脚光を浴びている。

 例えば、家電大手の海信(ハイセンス)はワールドカップロシア大会の公式スポンサーだし、TCL(大手電気機器メーカー)はブラジル代表のネイマール選手をグローバルスポークスマンに起用している。さらに、長虹(大手家電メーカー)はベルギーチームのスポンサーに、万和(台所設備メーカー)はアルゼンチンチームの公式スポンサーになった。また、華帝(台所設備メーカー)はフランス代表のアンリ選手と協力関係にある。

 ワールドカップ100年近くの歴史の中で、初めて中国の家電メーカー海信が今大会で大きく注目された。スタジアムに同社の緑のロゴが登場したただけでなく、ワールドカップの入場券や実況中継で表示される得点欄にも海信のロゴが記されていた。

 海信は今回のロシア・ワールドカップのために約1億ドルの協賛金を支払った。だが、海信が言うには、この投資は世界での知名度を大いに上げるので、損するものではないという。

 試合が始まると、ワールドカップブランドは利益を生むようになり、海信のロシアでの売上高は爆発的に伸び、半月以内の販売量は300%近く増、過去最高を記録した。さらに、海信のテレビの売上額は多くの国で増加を続けている。

 また、海信は4月にワールドカップ指定テレビU7を売り出した。これは、顔認識など人工知能(AI)技術を応用したもので、ユーザーはワールドカップ出場選手のに関する情報をすぐさま知ることができる。このテレビは全世界の市場に向けて売り出された。