ロシアワールドカップでの日本代表チームの善戦に、日本は大いに盛り上がっている。そんな中で、ピッチ際の広告に見慣れない漢字が並んでいたことに気づいた人も多かったのではないだろうか。不動産や大型ショッピングモールの開発などを手がける「万達」や、乳製品メーカーの「蒙牛」、電機メーカーの「海信」、スマートフォンメーカーの「vivo」などだ。これらはすべて成長著しい中国企業。肝心の代表チームが出場していないのに、なぜ中国企業がこれほど目立つのか。ワールドカップへ広告を“爆出し”する背景にどのような思惑があるのか。中国の経済メディア「第一財経」に掲載された記事を転載する。
6月14日に開幕したFIFAワールドカップは、多くの中国人を魅了している。
中国のサッカーファンにはテレビで試合観戦する人もいれば、現地に行って観戦する人もいる。そんな中、多くの中国企業もワールドカップに積極的に関わっている。万達(ワンダ)、蒙牛、海信(ハイセンス)、vivo(ビボ)といった中国企業がワールドカップのスポンサーになっている。
また、五糧液、濾州老窖、剣南春など白酒企業もワールドカップのマーケティングを開始し、さらには数十万匹ものザリガニがロシアへ運ばれた。中国はサッカーチームは参加できないが、企業などその他のアクターがワールドカップに参加している。 こうした背景もあり、現在「試合経済」が焦点になっている。