また、電車内でご飯を食べることをマナー違反だと感じる人も、筆者が聞き取りした範囲ではたくさんいた。新幹線やなどのボックス席ではマナー違反とされないものの、そうでない場合は確かに気になる。これはインターネット上で見つけた情報だが、なかには電車内でカップラーメンを食べる強者もいるそうだ。周囲の人はにおいが気になって仕方ないだろう。

混んだ電車で足を組んで座る人…電車内「座席マナー」のイライラ本連載の著者・宮崎智之さんの新刊『モヤモヤするあの人―常識と非常識のあいだ―』(幻冬舎文庫)が6月8日に発売されました!

「電車内で座席に座り、お酒を飲んでいる人がいました。缶酎ハイにタオルのようなものを巻いていて、本人は隠しているつもりでしょうけど、においで一発でわかります」(40代女性)

 さらには、電車内で化粧をする女性を「みっともない」と思う人もいる。このことについては過去にこの連載で取り上げたので、そちらを参照してもらいたいが、公的な空間に私的な行為を持ち込まれることを嫌がる人もいるのは、理解はできる(化粧が完全なる私的な行為であるのかどうか、ということに関しては、議論の余地がある)。

 さまざまな人が居合わせる場所であるからこそ、マナー違反に敏感になり、ギスギスしやすい電車内。なるべくあつれきが生じる機会を減らし、誰もが快適に乗車できるようになってほしいものだが、そうした未来が訪れることは、まだまだ先のことのように感じる。イライラやカリカリによる分断がこれ以上起こらないように、議論が深まることを望んでいる。

 当連載についてご意見がある方は、筆者のTwitterアカウントにご連絡いただきたい。すべてには返信できないが、必ず目を通したいと思う。

(フリーライター 宮崎智之)