目標は「変えても」「下げても」OK
達成体験のほうがむしろ重要

 エンジニアの世界での話です。上級者になると、プログラムを見るだけで、実際に動かさなくても「正常に動く・動かない」の判断ができます。もし何かあればその時点で早く改善できるのです。

 これは、目標設定をする際にも活かせる話でしょう。

 慣れないうちは、目標の高さ、難易度が今の自分に適しているかは、やってみないと確認できないことが多くあります。目標設定はそれ自体がスキルなのです。

 よりよい成果を出すために「目標設定は改善して磨いていく」必要があります。一発目からいい目標を立てる、などと考えなくていいのです。早く失敗したほうが、目標と現時点の間の距離感をつかめるので、さらにいい目標に変えていくことができます。

 また目標は、低すぎては成長できませんが、逆に、高すぎても、うまくいきません。

 毎回、70%や80%達成で続けていると、だんだん「このくらいでもいいや」となりがちです。そして、ついには「達成してもしなくてもたいして変わらないや」になってしまうのです。

 達成が続かないようであれば、目標を下げなければなりません。70%しか達成できないなら、目標を70%、または50%くらいにして、その新しい目標をクリアして達成体験をします。

 売り上げ目標でいえば、1000万円といわれて毎回500万円しか達成できなかったら、500万円に下げる。それで達成できたら「できる」という自信がつくので、「1000万円を達成するにはどうするか?」と考えられるようになるのです。

 ただし、目標を下げることは、あくまで自信をつけるためのファーストステップですから、徐々にレベルを上げていくことも忘れずに。一度達成を経験すると、人はその後も達成しようと思えるし、だんだんと達成しないことに違和感を覚えるようになってきます。

 もちろん、高い目標を掲げて頑張るのはいいことですが、どうしても達成できないときは、いったん目標を下げましょう。まわりに何をいわれてもです。1回しゃがんで、達成経験を手に入れたほうがその後のプラスが大きいのです。