「校舎」がない、教師は「講義」も「テスト」もしない、全寮制なのに、授業はすべてオンライン……。今、こんな「ありえない大学」がハーバード大学やスタンフォード大学よりも人気を博している。その大学、「ミネルバ」は、果たしてどのようにして世界中の才能ある生徒を惹きつけているのだろうか? その仕組み、カリキュラム、テクノロジーを初めて明らかにした『世界のエリートが今一番入りたい大学ミネルバ』より、その一部をご紹介しよう。

なぜ、キャンパスも「講義」もない大学に、ハーバードを超える人材が世界中から殺到するのか?ミネルバ大学のHPより

創立3年で、生徒が全米トップのクリエイティブ思考力に!?

 欧米の著名な建築家が設計した歴史ある講堂も、広大な敷地に点在する研究施設や運動施設もなく、著名な卒業生もいない。学生寮は都市の中にある普通の集合住宅を利用し、授業はすべてがオンライン……。

 聞くまでもなく、そんな大学にあなたが行きたい、もしくは自分の子どもを行かせたいという可能性は低いだろう。

 しかし、サンフランシスコに拠点を置き、「高等教育の再創造」を掲げた教育事業会社であるミネルバ・プロジェクト(Minerva Project)社が「21世紀最初のエリート大学」として設立したミネルバ大学(Minerva Schools at KGI)は、まさに、そんな一面を持つ大学だ。そして、この資産がほぼゼロの大学には世界中から2万人以上の受験者が集まること、合格率がわずか1.9%で、ハーバード大学、スタンフォード大学、ケンブリッジ大学などの名門大学の合格を辞退して進学する学生がいることをあなたはどう思うだろうか

 そして、さまざまな大学ランキングの表には掲載されていないこの大学が開校直後から、かつてはアイビーリーグの学生ですらインターンを許されなかったトップクラスの研究所で大学1年生から社会人研究員と一緒にプロジェクトを遂行したり、1年生終了時のクリティカル思考力を測定する外部テストで全米の大学の中で圧倒的1位の成績を収めたりしている事実を、どう解釈すればいいだろうか。あなたのこの大学に対する評価は変わるだろうか。