株価がどう動きそうかという大局観を大事にする

 もちろん、すべてを正確に予測することはできません。だいたい、この程度の範囲のシナリオまで、頭の中に入れておくようなイメージで大丈夫です。

 史上初の七冠を達して、将棋界初の国民栄誉賞を受賞した羽生善治名人は、スーパーコンピューターのような頭脳の持ち主のようにも思えます。

 しかし、ある日テレビでコメンテーターに本人が答えていたのですが、実際には三手先ほどしか予測していないそうです。三手先と言っても、将棋は駒数が多いゲームです。広がりは、だいたい数百通りになります。それでも、人知を超えるような先まで見通して、勝負しているわけではないのです。

 また、NHKで特集された「プロフェッショナル~仕事の流儀~」では、このようなことも話していました。

「今は、先々よりも、勝負全体の流れを大局的に見ることを、とても大切にしています」

 このとき、羽生名人はあえて「大局的」という言葉を使っていました。

 株もこの考え方に通じるところがあると思います。

 いくら目の前の動きばかりを予測しても、限界があります。

 それよりも、もっと全体の流れ、株式相場全体の「大局的」な流れに、みずからを合わせるようにするべきです。そのうえで、将棋に比べれば圧倒的に数の少ないシナリオを、冷静に把握して、打ち手を考えればよいのです。

 もちろん、大きく予測が外れれば、損切りもします。

 しかし、損切りにいたるまでに、それを回避するシナリオを複数持っている投資家と、下がれば損切りして資金を溶かすだけの投資家とでは、あきらかに前者が有利です。

 その戦略を、私は8つの戦略に分類して『神速株投資術』の中で紹介しています。

上岡正明(かみおか・まさあき)
株式会社フロンティアコンサルティング代表取締役社長
1975年生まれ。放送作家を経て、27歳で戦略PR、ブランド構築、マーケティングのコンサルティング会社を設立し、独立。現在まで16年間、実業家として会社を経営する。これまでに、大手上場企業など200社以上の企業ブランド構築、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントやPRなどを行う。
起業する一方で、同じ時期に元手200万円で株式投資をスタート。以後、リーマンショックと東日本大震災という2度の破算危機を持ちこたえ、2014年に株の保有資産1億円を達成。現在は保有資産2億円に到達。
多摩大学大学院経営情報学研究科修了(MBA)。東京都中小企業振興公社講師。学校法人バンタンJカレッジ客員講師、日本行動心理学協会会員、日本認知科学会会員、日本神経心理学会会員、行動経済学会会員、一般社団法人日本行動分析学会会員。
上岡正明のオフィシャルブログ https://ameblo.jp/kamioka2014/