高田 そういう事例を取り上げて、私から「このルールは要らなくない?」と提言しました。最初は抵抗する人もいたんですけど、ルールがないほうが楽だし、あったところで大して守れないと気づくと、みんな理解してくれます。さらに、実感することで、徐々に最小限の仕事のやり方が浸透していきました。

ジャパネットが残業時間を30%減らしても増収増益を続ける理由

小室 削ぎ落としても問題が起きない、むしろ重要な点は見落とさなくなる、と気づくわけですね。

高田 私は50くらいあるすべての部署と、月に1回必ず会議をしているのですが、その会議で一度話をすると、次から仕事のやり方を変える部署もあれば、10回繰り返すことでちょっとずつ形になる部署もあります。取り組みを始めたころは、本当に根気よく伝えていました。

小室 今はもう効率的な考え方が、皆さんの中にビルトインされたわけですね。筋肉質な働き方にしていくためのインセンティブ設計もされたようですね。

残業時間の削減率に応じて
特別手当も支給

高田 2017年は、残業時間の削減に応じて特別手当を支給しました。各グループ会社の残業時間の削減率と絶対時間を評価して、それぞれ支給額を変えて、年度末に表彰して支給しました。

小室 削減率が高かったり、絶対時間が少なかったりすると、支給額が多い会社に選ばれるわけですね。それは年度末に皆で喜び合えますね。

高田 支給額が少ない会社の人たちから不満が出る可能性も考えましたが、みんな、うすうす「自分の会社は残業が多いぞ」と気づいているんです。

小室 各社で明暗が分かれるけど、来年こそは頑張ろうって思うわけですね。