「ながら見」の視聴者にウケる
ワイプとテロップの多用

 今の日本テレビが好調な理由は、バラエティ番組によるところが大きい。特に日曜夕方の『笑点』から始まり、19時の『THE 鉄腕DASH』、20時の『世界の果てまでイッテQ!』、21時の『行列のできる法律相談所』という編成は、圧倒的な視聴率を誇る。

 戸部田氏によれば、その中で、もっとも日テレ的な番組といえるのが『行列のできる法律相談所』だという。

「これは元日テレの岩崎達也さんも指摘されていますが、島田紳介が引退しても、唯一続いているのが『行列のできる法律相談所』。つまり、大御所タレントに頼らずとも、企画の構成がしっかりしていれば、以前と変わらずに視聴率を取れることを証明したといえるでしょう」

 また、「基本的に日本テレビの番組は苦手」と語る戸部田氏だが、その理由を以下のように説明する。

「以前、対談させていただいた作曲家のヒャダインさんが『日テレは大衆の好みに合わせて番組づくりをしている』とおっしゃっていたのですが、なるほどと思いましたね。確かに、多くの人にわかりやすくすることを念頭に置いているため、ワイプやテロップ、ナレーションなどがきめ細かい。しかし、僕らのように前のめりになってテレビを見ている人は、それを過剰に感じるときもあります。ただ、何か作業をしながら見る人にとっては、とても親切で見やすいのではないでしょうか」

 近年のバラエティ番組の特徴として、ワイプやテロップなどの演出が挙げられ、時には批判の対象にもなる。しかし、「特にテロップはなくなったら、見づらく感じるでしょう」と、戸部田氏は語る。

「たとえば、『エンタの神様』はお笑い芸人のネタにまで、テロップを使いました。当初は芸人も嫌がったそうですが、オチが分かりやすくなったことで、圧倒的に見られるようになったのも結果として明らか。なので、テロップは視聴率に大きく貢献しているといえるのです」