Jリーグの規約・規定集「明治安田生命J1・J2・J3リーグ試合実施要項」は、第14条の「外国籍選手」で登録枠数に関して次のように定めている。

【1】 試合にエントリー(ベンチ入り)することができる外国籍選手は、1チーム3名以内とする。ただし、アジアサッカー連盟(AFC)加盟国の国籍を有する選手については、1名に限り追加でエントリーすることができる。
【2】登録することができる外国籍選手は、1チーム5名以内とする。
【3】 Jリーグが別途「Jリーグ提携国」として定める国の国籍を有する選手は、前2項との関係においては外国籍選手ではないものとみなす。

 この規約とマリノス戦におけるヴィッセルの外国籍選手起用を照らし合わせていくと、まずは【1】で定められた「3人以内」としてポドルスキ、ウェリントン、そして出場6試合ですでに2ゴールをあげるなど、期待にたがわない大活躍ぶりを見せているイニエスタが該当する。

 さらにAFC加盟国の国籍を有し、1人に限って追加でエントリーできる選手として、先のワールドカップ・ロシア大会の韓国代表メンバーに名前を連ね、9月に行われる国際親善試合にも招集された187センチ、84キロの大型守護神キム・スンギュが加わる。

 そして、ここで注目されるのが、【3】で定められた「Jリーグ提携国」となってくる。今シーズン、Jリーグはタイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、シンガポール、インドネシア、マレーシア、カタールの8ヵ国を提携国として定めている。

 これらの国々の国籍を有する選手は、実質的に日本人選手扱いとなる。しかも、保有できる選手数に上限は設けられていない。ヴィッセルではカタール代表のヤセル、そしてタイ代表のティーラトンが【3】に該当するため、6人全員のベンチ入り及び同時起用が可能になったわけだ。

 ヴィッセルは今シーズンの開幕から、6人の外国籍選手を擁する体制で戦ってきた。昨シーズンから在籍するキム・スンギュとポドルスキ、クラブ史上初の得点王を2016シーズンに獲得したFWレアンドロの3人に、ティーラトンが期限付き移籍で、ウェリントンと韓国代表MFチョン・ウヨンが完全移籍でそれぞれ加わった。

 ホームに浦和レッズを迎えた4月11日の明治安田生命J1リーグ第7節ではキム・スンギュ、チョン・ウヨン、ポドルスキ、ウェリントンの4人が先発フル出場。ティーラトンが投入された後半35分以降は、5人の外国籍選手がピッチ上で同時にプレーしている。

 この時点で【2】で上限が5人と定められた外国籍選手の登録枠はキム・スンギュ、ポドルスキ、レアンドロ、チョン・ウヨン、ウェリントンですべて埋まっていた。そこへ5月下旬に、FCバルセロナとスペイン代表で一時代を築いた稀代のプレーメイカー、イニエスタの加入が発表される。