島村 多くの会社では、そうした誤解による悲劇は少なくありません。防ぐため、どのようなことをしているのですか。

轡田 10年ほどから、研修とは別に年に一度、1対1の面談の機会を設けています。入社3年目までの社員を対象に人事部が行うものです。

島村 3年目までとなると、対象者は何人くらいになるのですか。

ジェーシービー人事部の轡田裕行氏

轡田 年によって違いますが、例年、100名ほどを採用しているので、300名から400名程度です。時間は1人あたり約20~30分です。

島村 その面談ではどのようなことを話すのですか。

轡田 話す話題は、年次や個人によって変わります。各社員の成長に人事としてサポートできることがないかを真摯に考え、社員1人ひとりと向き合うことが大切だと考えています。その上で、面談における基本的なことではありますが、基本的には業務の話、所属する職場の人間関係の話を分けて聞くようしています。職場の人間関係の話は、仕事はうまくいっているのかという話と切り離して捉えることで、より悩みの本質が見え、サポートしやすいことが多いからです。

 時間内で済まない時には、場所を変えて話を聞くこともあり、なるべく社員と向き合い、解決に導ける手立てを共に考えます。当然ですが、本人だけの問題ではないので、組織としてどうしていくかという視点も忘れてはいけないと思っています。人事として社員1人ひとりの状況をしっかりと把握したうえで、社員がより働きやすく、組織の成果につながるような施策を考えることが大切だと思っています。

手厚くなりすぎた
教育研修体系を見直す

島村 それだけでも手厚い対応であるという印象を受けますが、新人への対応以外の教育研修体系についてはいかがですか。

轡田 実は2018年4月から教育研修体系を大きく見直しています。例えば、かつて新入社員に対しては、入社前研修、入社後研修、夏に実施するマナーの復習研修、実地研修、2年目直前の研修を行ってきました。