ジュピターテレコムで、親が子を育てるように先輩が新人を育てるのはなぜか
ジュピターテレコム人事本部の川村豊・人財開発部長(左)と島村公俊・講師ビジョン株式会社代表取締役

企業内大学を設立したジュピターテレコムは、新人研修の内製化も進めてきました。そのきっかけは、入社して最初の重要な研修を、いわゆる身内の“家族”でなく、外の“家庭教師”のような存在に任せることに疑問を抱いたからだといいます。講師ビジョン株式会社代表取締役の島村公俊氏が、株式会社ジュピターテレコム人事本部人財開発部長の川村豊さんに話をうかがいました。(講師ビジョン株式会社 代表取締役 島村公俊、構成/片瀬京子)

ビジネスマナー研修以外は
すべて内製化

島村 企業にとって新人研修は、学生から社会人への意識改革を行い、早期に現場に適用させる上で非常に重要な研修です。ジュピターテレコム(以下、J:COM)では新人研修を内製化されたわけですが、なぜ、そうしたのでしょうか。

川村 2004年に新卒採用をスタートして以降、新人研修にはずっと力を入れてきたのですが、外部講師の方に頼る部分が非常に多く、身内ではない“家庭教師”のような外の存在に最初から頼っていていいものなのかという疑問はずっと抱いていました。人財育成はコストではなく投資、新人研修は経営活動に資する人財の育成と考えていることもあって、外の家庭教師ではなく、家族のような近しい先輩社員が担当すべきではないかとも思っていたのです。

 その思いが決定的になったのは2017年です。新人研修のある日、弊社の新入社員が外部講師の方に叱られていました。確かに新人にも落ち度はあったのですが、厳しく叱られ、うつむき涙ぐむ新入社員の姿を見て、本来これは家族である我々親がやるべきだなと思ったのです。親であれば、叱ることも、厳しく教えることも当然です。そこに愛があるからです。そのことが大きなきっかけとなり、新人研修の内製化を進めました。今は、ビジネスマナー研修以外はすべて内製化しています。

島村 確かに、入社して最初に教えてくれる方が先輩社員というのは、ごく自然なことですし、たとえ厳しいことを言われたとしても、身近な存在からの助言として受け入れやすいと思います。現在、新人研修はどのように進められているのですか。