国民民主党の代表選の候補者二人ほとんど注目されていない国民民主党の代表選 Photo:Rodrigo Reyes Marin/AFLO

ほとんど注目されていないが、9月4日は国民民主党の代表選の投開票日である。何かと“中途半端さ”が目立つ、この政党は、代表選の結果がどうなっても、その先にあるのは、党勢の回復・拡大でもなく、党の分裂である可能性が極めて高い。(室伏政策研究室代表、政策コンサルタント 室伏謙一)

ほとんど注目されていない
国民民主の代表選

 支持率が低迷したまま一向に改善の兆しが見られない国民民主党、旧希望と旧民進両党の代表を共同代表として置いていたところ、9月末日の任期満了を前に、8月22日、一人の代表を選ぶ代表選が告示された。投開票日は9月4日。

 9月といえば自民党の代表選に、翁長前知事の逝去を受けた沖縄県知事選と、重要選挙が目白押しである。

 このような状況下、国民民主の代表選は、ほとんど注目されていない。それもそのはず、結党されて間もない国民民主党、拙稿『国民民主党は中途半端、蓋を開ければ「第2自民党」のお粗末』でも書いたが、野党なのか与党なのか「極めて中途半端」といえる状況だからだ。提案型だの対決より解決だのと聞こえはいいが、要は「党内がまとまっていない、決められない」ということなのだろう。

 ちなみに、自民党総裁選は9月7日告示、20日投開票である。

 この日程にぶつけて、自民党の総裁候補と事実上の「党首討論」を仕掛けるといったことも考えられただろうし、世間の注目の多くは自民党総裁選の方に向くかもしれないが、どうせ注目されず埋もれるのであれば、それぐらいやった方が党内の求心力なり結束力は多少は高まったかもしれない(自己満足ではあっても)。

 そうしたことすらできないところにも、国民民主党の“中途半端さ”がにじみ出ているように思われる(実際、なぜこの日程でやるのかとの疑問の声は上がっていたようだ)。