構造スリットに隠された重大欠陥
(1)ドリルとドライバーで当たりを付け、(2)タイルを剝がすと構造スリットの中のスリット材がコンクリートの圧力で倒れているのが判明。柱の鉄筋にコンクリートがかぶっておらず重大な欠陥だ 提供:提供:AMT・都甲栄充氏 拡大画像表示

 構造計算書偽造問題(姉歯事件)や杭打ちデータ偽造事件の二の舞いになってしまうのか──。

 今月6日未明に起こった北海道での大地震は、日本が地震大国であることを改めて認識させた。

 その地震に関連して、今、マンション業界で密かに話題になりつつあるのが「構造スリット」だ。この構造スリットは放っておくと、新築から10年後に数千万円という負担に形を変えて、あなたのマンションを襲うかもしれない。まるで時限爆弾のようで、「スリット爆弾」とも言えそうだ。

 構造スリットとは分譲マンションで主流の鉄筋コンクリート(RC)造において、地震が発生した際に、建物の損壊を防いで住民の命を守る耐震設計の1つ。具体的には、柱と壁、梁と壁を切り離して衝撃を逃すために入れる隙間のことだ。1995年の阪神淡路大震災以降、本格的に普及し、超高層など一部を除くほとんどの新築分譲マンションで採用された。

 そんな構造スリットにおいて、大手デベロッパーとゼネコンが建てた、東京都のあるRC造の分譲マンション(280戸)で欠陥が発覚した。この問題は1棟だけの話ではない。全国各地に同様の地雷が眠るからだ。物件の規模や欠陥の状況にもよるが、補修費は数千万円にも上るというのだ。