巷でよく聞く「好きなことを仕事に」。耳触りがよく若者に歓迎されるフレーズだが、うかつに趣味を仕事にしてしまうと、逆に好きなことから遠のくことになるかもしれない。趣味と仕事を両立させるにはどうすればよいのか? 本当に満たされた人生を送るためのヒントを、本田直之氏の『何を捨て何を残すかで人生は決まる』(青春出版社刊)から抜粋して紹介する
「好きなことを仕事にする」はまやかし
若い人向けの本を読んでいると、よく「好きなことを仕事にしよう!」というフレーズを目にします。耳心地のいい言葉ですし、確かに好きなことを仕事にできたら幸せになれそうな感じがします。でも、わたしはこの言葉自体が好きではありません。なぜかと言うと、「好きなことを仕事にしよう!」というアドバイスが無責任な一種のまやかしだからです。
例えば、サーフィンが好きな若者がいたとしましょう。彼は海の近くで、好きなサーフィンを感じながら働きたいと、サーフショップの店員になったとします。