安倍首相が働き方第2弾で打ち出した
「生涯現役時代の雇用改革」
9月3日、安倍晋三首相は、働き方改革の第2弾として「生涯現役時代の雇用改革を断行したい」と発言した。
具体的には、
●今後1年かけて生涯現役時代に向けた雇用改革を断行
●次の2年をかけて医療、年金など社会保障制度全般にわたる改革を実施
●継続雇用年齢の65歳以上への引き上げや、70歳超の年金受給開始も選択できる制度を検討する
としている。
これら一連の方針が、どのように政治的な意味を持つのかについては、筆者は専門外なのでよくわからないが、シニア世代の働き方と年金という観点から考えると、これは非常に重要な意味を持つだけでなく、今後の方向性を明らかに示唆していると考えられる。と同時に、どうやら多くの誤解もあるようなので、今回はこの方針の持つ意味について考えてみたい。
雇用改革についてはともかく、年金に関しては70歳からの支給という話題になると、非常に風当たりが強い。多くの人が年金制度に不安を持っており、中には「年金は既に破綻している」というやや極端な意見の人も少なからずいる。